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【青森県】平成30年度公立高校入試問題の分析と対策<国語>

【平成30年度入試問題の構成と特色】
出題された文章のジャンルは論説文と随筆文でした。
第三問で漢文が出題され、第四問の設問に図が用いられました。
四字熟語の知識を問うものや文節の問題が出題されるなど、近年の問題と比べて設問の内容に変化が見られるものでありました。
作文の題材も意図を読み解くのに時間を要すると考えられます。
第二問の漢字出題数が減りましたが、記述文字数が増えて全体として難易度は上がっています。
大問ごとの特徴
第1問
放送による聞き取りの問題でした。昨年度の傾向と同じく資料を参考に解答します。資料を活用しながらメモをしたり、適切な選択肢を聞き取って選んだりする力が求められました。配点は15点でした。
第2問
「読字」「書字」が5問ずつあり、「同音異義語」が2問の計12問の出題でした。「同音異義語」の配点が各2点と上がったため、問題数は減少しました。例年と変わらず「僅差」や「和洋折衷」のような、一部読むことができれば語彙力で解答可能な読字問題が見られました。書字と同音異義語の難易度は例年どおりです。配点は14点でした。
第3問
漢文からの出題でした。(1)書き下し文、(2)語句の知識、(3)内容理解(4)現代語訳を問う問題が出されました。特に、(4)の四〇字以内の記述は内容の正確な理解が必要でありました。配点は14点でした。
第4問
随筆文の読解問題でした。問題は、(1)適語の選択、(2)四字熟語、(3)ア 表現吟味に関する選択問題、イ 解釈・内容吟味の十五字以内の記述、ウ 心情吟味の五十字以内の記述が出題されました。配点は22点でした。
第5問
論説文の読解問題でした。問題は、(1)文節の関係を問う、(2)(3)要旨を問う選択問題、(4)内容吟味の「適切でないもの」の選択問題、(5)内容吟味の選択問題、(6)要旨に関する五十字以内の記述でした。配点は26点でした。
第6問
例年どおり、最終問題は作文でした。「新聞広告の批評文を書く」という新たな形式でした。批評する観点や批評する題材が限定されていたため、自分の考えを端的に素早くまとめる力が必要とされました。配点は10点でした。
分野 | 単元 | 年度 | ||
H28 | H29 | H30 | ||
漢字語句 | 漢字の読み・書き | ◯ | ◯ | ◯ |
熟語の知識 | ◯ | ◯ | ◯ | |
語句の意味・用法 | ||||
読解 | 説明文 | |||
論説文 | ◯ | ◯ | ◯ | |
小説文 | ◯ | ◯ | ||
随筆文 | ◯ | |||
適語補充 | ◯ | ◯ | ◯ | |
接続語 | ||||
解釈・内容吟味 | ◯ | ◯ | ◯ | |
心情吟味 | ◯ | ◯ | ||
表現吟味 | ◯ | ◯ | ◯ | |
要旨 | ||||
古典 | 古文(かなづかい) | ◯ | ||
古文(内容吟味) | ◯ | |||
漢詩・漢文 | ◯ | ◯ | ||
韻文 | 詩 | |||
短歌 | ||||
俳句 | ||||
文法 | 文節・かかりうけ | ◯ | ||
品詞の用法・識別 | ◯ | ◯ | ||
敬語 | ||||
作文 | 作文 | ◯ | ◯ | ◯ |
その他 | 放送問題 | ◯ | ◯ | ◯ |
平成31年度受験生への学習アドバイス
試験時間は50分です。
全体的な記述すべき文字数が増加しているため、第一問の放送問題終了後、自分はどの問題に進むのかというような計画や時間配分がこれまで以上に必要とされます。
また、語彙を問うものや筆者の考えや文章の内容を要約する問題も高頻度で出題されているため、文章そのものを読むスピードを向上させることが必要になるでしょう。
普段の読書習慣や作文の練習によって、入試までに必要な読解力・記述力を蓄えるべきでしょう。形式に若干の変更もあるため、より幅広いパターンの演習も重要です。