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【山形県】平成30年度公立高校入試問題の分析と対策<数学>

【平成30年度入試問題の構成と特色】
昨年同様、大問4題の構成は変わりませんでしたが、大問ごとの出題傾向に変化が見られました。
全ての大問で思考力を問われる問題が増加したため、難しいと感じた生徒も多いと思います。
出題単元は右の表の通り全領域からバランスよく出題されています。
全般的に基本重視の問題構成でありながら、複数の学習単元を関連付けた問題の増加傾向は昨年に引き続きみられました。
大問ごとの特徴
第1問
例年と大きな変化は見られず、難易度も例年通り。大問の後半の問題では、しっかりと理解し、正解を導き出せる判断力が試されました。選択形式で出題された図形の問題は、投影図から立体を思考し、公式に当てはめる問題。作図は毎年出題されていますが、問題文中から何を使うべきかを正確に理解することが必要不可欠となりました。
第2問
問題構成に大きな変化は見られませんでした。
1の関数は、4年連続で反比例・1次関数・2乗に比例する関数の融合問題として出題されました。2の方程式の文章問題は、文章問題での理解力・読解力を問われる問題。3の問題では、日常生活に近い題材を用いての出題。理解力と説明力を同時に求められる問題でした。
第3問
動点問題の出題となりました。難易度としては学校のワークレベルの問題でした。動く点が数多くあったため難しいと感じた生徒も多かったと思いますが、基礎をしっかりと勉強していれば十分満点が取れる問題になっていました。関数はぜひ得点源にしてほしいです。
第4問
平面図形の融合問題でした。証明はオーソドックスな三角形の相似の証明でした。前年もそうでしたが、誘導問題の形式をとっており、2の(1)が解けないと2の(2)が解けなくなっています。そのため、図形に関しては長さを求める問題をできるだけ多く解き、解法を身に付けられるようにしてほしいです。
分野 | 単元 | 年度 | |||
H28 | H29 | H30 | |||
数と式 | 数・式の計算 | ◯ | ◯ | ◯ | |
因数分解 | |||||
平方根 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
不等式 | |||||
式の値 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
方程式 | 一次方程式 | ◯ | ◯ | ◯ | |
連立方程式 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
二次方程式 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
関数 | 比例・反比例 | ◯ | ◯ | ◯ | |
一次関数 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
関数y=ax2 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
グラフの作成 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
図形 | 平面図形 | 角度 | |||
合同・相似 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
三平方の定理 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
円の性質 | ◯ | ◯ | |||
空間図形 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
計量 | 長さ | ◯ | ◯ | ||
面積 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
体積 | ◯ | ◯ | |||
証明 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
作図 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
統計 | 場合の数 | ||||
確率 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
資料・標本調査 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
規則性を見つける問題 |
平成31年度受験生への学習アドバイス
今年度も、出題の質・量ともに大きな変化がないものと考えられますが、どの分野でも計算ミスは大きな失点につながるため、正確な計算力を今のうちから身につけておいてほしいです。また各学年で学習する単元を関連付けた融合問題の出題が多くなってきているため、全学年の学習内容を復習することが求められます。そのため、受験対策の時間を確保するために、塾で予習、家庭で復習を徹底し、基本・標準レベルの問題をたくさんこなしてほしいです。覚えていれば解ける問題だけではなく、自分で考え解き方を記述する問題が増加傾向にあります。そのため、なぜその答えになるのか説明できるように練習してほしいです。相手に伝えることができれば理解している証拠となります。