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【山形県】平成30年度公立高校入試問題の分析と対策<英語>

【平成30年度入試問題の構成と特色】
今年度もリスニング・文法問題・対話文読解・長文読解・英作文という従来通りの5問構成でした。
各設問の出題形式も例年通りで大きな変化は見られませんでした。
しかし、昨年よりも小問ごとでの内容に関しては、得点しづらい内容だったと言えます。
大問ごとの特徴
第1問
出題された問題数、出題傾向、配点、そして約10分間のリスニング時間に変わりはありませんでした。しかし、台本で使われる単語の難易度が上がっているため、リスニング力を試された内容であったと言えます。ディクテーションの内容も昨年より難易度が上がっていました。
第2問
適語補充では、スペル自体は難しくないものの、意識していないと身についていない単語が出題され、語彙力が試される内容でした。語句整序も文法力が試され、ミスしやすい内容であり、全体的に昨年よりも得点しにくい内容でした。
第3問
表と対話文を照らし合わせながら内容を正確に読み取る問題でした。今年度は「運動やスポーツ」をテーマとし、身近で解きやすい内容でありましたが、副詞や前置詞が多用され、設問も含め、細かい単語・熟語の知識が求められる出題でした。設問自体の難易度は、読み取れれば比較的解きやすいと言えますが、昨年よりも時間がかかってしまう可能性の高い問題であったと言えます。
第4問
問題構成は例年通りで、「落語」を題材として文化に触れる長文でした。馴染みのない内容の文章を読み取り、常に状況を整理する力が求められました。設問自体の難易度はそこまで高くはありませんが、時間内に読み取れたかどうかで明暗が分かれたと考えられるため、速読のスキルは必須であったと言えます。
第5問
与えられた英文を読み、自分の考えや意見を書く問題。テーマに対して、4文以上の英文を書くという例年通りの出題形式でした。「本を読む」もしくは「映画を見る」、どちらがより物語を楽しむのに適するか考えを述べる作文でした。日本語で浮かんだ内容を書こうとすると、高い語彙力が求められるため、書ける内容でいかにミスがないかがポイントになる作文であったと言えます。
分野 | 単元 | 年度 | ||
H28 | H29 | H30 | ||
リスニング | 内容に会う絵の選択 | ◯ | ◯ | ◯ |
日本語穴埋め | ◯ | ◯ | ||
対話に合う文の選択 | ◯ | ◯ | ◯ | |
英文書き取り | ◯ | ◯ | ◯ | |
文法 | 適語補充 | ◯ | ◯ | ◯ |
適文選択 | ◯ | ◯ | ◯ | |
語句整序 | ◯ | ◯ | ◯ | |
グラフと対話文読解 | グラフ・表の穴埋め | ◯ | ◯ | ◯ |
内容把握 | ◯ | ◯ | ◯ | |
指示語 | ||||
内容一致 | ◯ | ◯ | ◯ | |
長文読解 | 適文選択 | |||
適所への文の挿入 | ◯ | ◯ | ◯ | |
語句補充・選択 | ||||
内容把握(日本語記述) | ◯ | ◯ | ◯ | |
適文挿入 | ||||
英問英答 | ◯ | ◯ | ◯ | |
文の整序 | ◯ | ◯ | ◯ | |
英文作成 | ◯ | ◯ | ◯ | |
英作文 | 自由・条件英作文 | ◯ | ◯ | ◯ |
平成31年度受験生への学習アドバイス
昨年までと変わり、「深い知識」としての英語力が求められる入試に変わってきました。「文法・語彙」の知識はもちろん、それらを活用した「読む・書く」の力も十分に発揮する必要があります。入試に対応するために、夏までに「読む力」の土台をつくる必要があるため、単語・熟語を中心に復習し、早い段階での知識化が必須と言えます。さらに文法も、複合され複雑化された文が目立つようになってきたため、塾での講習や通常授業で、細かい内容についてのレクチャーを受け、繰り返し演習することが良いと言えます。それらの力を元に夏以降、本格的な入試対策に臨む形を作っていきましょう。